「6/8拍子の初見課題を、今日中に1週間分そろえたい」——そんな音楽教員の皆様からの声にお応えする形で、Flat for Educationがアップデートされました。
今回のFlat for Educationアップデートでは、初見課題ジェネレーターへの調号・拍子指定機能の追加を筆頭に、楽譜なしでも提出できる新しい課題タイプ「自由録音」、演奏の自動採点(ベータ版)、PDFや写真からの楽譜インポート精度向上まで、教員からの要望を反映した機能が一挙に加わっています。本記事では、それぞれの新機能の使い方と、授業やアンサンブル指導への活かし方を具体的に解説します。
新機能まとめ:初見課題の自動作成から自由録音・自動採点まで
まず、今回追加・変更された機能を整理します。
- 初見課題ジェネレーターに調号・拍子記号を指定できる機能を追加
- ワンクリックで複数パートの楽譜を生成可能に
- 横スクロールのトラック表示がデフォルト表示に変更
- ジェネレーターで作成した課題を、そのまま「パフォーマンス課題」に添付可能に
- 生徒自身がジェネレーターを起動し、自分のレベルで無制限に自主練習できるように
- 楽譜を使わない新しい課題タイプ「自由録音」を追加
- 演奏の自動採点機能をベータ版として提供開始
- PDF・画像・カメラ撮影した写真からの楽譜インポート機能の認識精度が向上
なぜ重要か:初見課題づくりと読譜指導の負担を減らす
初見課題は「毎回ちょうどいい難易度と調・拍子の教材を用意する」手間が大きく、教員からの要望が最も多かった部分です。今回のアップデートでは、6/8拍子の単元なら該当の拍子を指定して練習課題を即座に作成でき、管楽器の初心者クラスならB♭調(変ロ長調)に最初から設定できます。現在選べる調は長調(ハ長調、ト長調、ニ長調、イ長調、ヘ長調、変ロ長調、変ホ長調)と「ランダム」です。複数の調や拍子を選択してランダム生成させれば、1度の設定で1週間分の練習曲を素早く準備できます。
また、週1回の授業だけでは初見演奏の「こなす量」が不足しがちです。毎日3行程度の新しい楽譜を読む習慣をつけることで、読譜力は大幅に向上します。今回のアップデートは、この練習量を教員の追加作業なしに確保することを狙ったものです。

初見課題ジェネレーターの使い方: たった5分で1学期分の初見演奏課題を作成する方法
- 「ツールセット」ページから「初見課題ジェネレーター」を開く
- 楽器と難易度を選択する
- 拍子と調号を設定する(複数選択してランダム化も可能)
- 「生成」をクリックする(横スクロールのトラック表示で開く)
- 「パフォーマンス課題」として出題する、または生徒自身に生成させる
生徒の自主練習で「こなす量」を確保する
生徒も自分のツールページからジェネレーターを起動し、自分に合ったレベルで無制限に練習できるようになりました。教員側での生成や採点は不要です。週1回の授業だけでは不足しがちな読譜の反復練習を、生徒自身の自主練習で補えます。
自由録音課題:楽譜なしでも演奏課題を提出できる
金管5重奏、全員が異なる曲を練習するギタークラス、バックトラックに合わせた即興演奏など、楽譜(譜面)が存在しない課題に対応する新しい演奏課題タイプです。
生徒は音源または動画を録音・録画して提出できます。提出物は従来の楽譜ベースの演奏課題と同じ「レビュー画面」に集約されます。
これまで実施するのが難しかったり手間に感じていた課題こそ、この機能の出番です。例えば:
- アンサンブル・小グループ: ジャズコンボや合唱のパート練習(セクション練習)など、8人分の演奏を個別に提出させる代わりに、グループ全体の1テイクをまとめて採点できます。
- レベル別の演奏テスト: クラス全体に課題を1つ出すだけで、生徒は自分のレベルに合わせて準備した曲を録音・録画して提出できます。似たような課題を30個も作る必要はありません。
- 即興演奏(インプロヴィゼーション): バックトラックに合わせたソロ演奏には演奏用の楽譜が存在しないため、楽譜なしの録音・録画機能が最適です。
- 席順オーディション: 生徒が課題箇所の動画を提出し、教員は空き時間に評価できます。対面オーディションで合奏の時間を潰してしまうことがなくなります。
- 習熟度別クラス: 初心者と上級生が同じ教室にいる場合でも、それぞれが自分のレベルに合った楽曲を録音・録画して提出できます。

演奏の自動採点機能(ベータ版)
パフォーマンス課題の作成時に自動採点モードを「オン」にし、評価の厳密さを選択できるようになります。生徒が指定楽譜の演奏を提出すると、システムが演奏の正確性を判定してポイントにフラグを立ててくれます。教員が一から採点する手間がなくなり、システムによる一次判定をベースに確認・修正するだけで完了します。
👉 ベータ版の試用をご希望の方は edu@flat.io までご連絡ください。
PDFや写真からの「楽譜インポート」機能
楽譜インポート機能は、紙の楽譜を記譜ソフトへ打ち直す手間の削減に役立ちます。新しい認識エンジンにより、PDFだけでなく画像ファイルやカメラで撮影した写真の読み込みにも対応しました。読み込んだ楽譜は編集、移調、課題への割り当てが可能です。

※この機能は教員・管理者のみご利用可能です(生徒アカウントでは利用できません)。
近日のアップデート予定
- デスクトップアプリの登場: オフラインで動作し、教室のWi-Fiが切れても制作を継続できます。作品はアカウント経由で同期されるため、学校と自宅の端末間での移動もスムーズです。
※リリース初期はエディター機能のみとなり、ブラウザ版も引き続きご利用いただけます。

よくある質問
Q. 初見課題ジェネレーターではどんな調号を選べますか?
現在は長調(ハ長調、ト長調、ニ長調、イ長調、ヘ長調、変ロ長調、変ホ長調)と「ランダム」から選択できます。複数の調や拍子を選んでランダム生成すれば、1度の設定で1週間分の練習課題を準備できます。
Q. パフォーマンス課題と自由録音の違いは何ですか?
パフォーマンス課題は教員が指定した楽譜に沿った演奏を録音・録画して提出する課題です。自由録音は、即興演奏やバックトラックに合わせた演奏、生徒ごとに異なる曲を演奏するアンサンブルなど、楽譜が存在しない課題に対応した課題タイプで、音源または動画をそのまま録音・録画して提出できます。
Q. パフォーマンス課題と自由録音の違いは何ですか?
パフォーマンス課題は教員が指定した楽譜に沿った演奏を録音・録画して提出する課題です。自由録音は、即興演奏やバックトラックに合わせた演奏、生徒ごとに異なる曲を演奏するアンサンブルなど、楽譜が存在しない課題に対応した課題タイプで、音源または動画をそのまま録音・録画して提出できます。
Q. 自動採点機能は誰でも使えますか?
現在ベータ版として提供されており、評価の厳密さを選んで演奏の正確性を自動判定できます。試用を希望する場合はedu@flat.ioまでの問い合わせが必要です。
Q. 楽譜インポート機能は生徒も使えますか?
いいえ、楽譜インポート機能は教員・管理者アカウントのみで利用可能です。生徒アカウントでは利用できません。
Q. デスクトップアプリはいつから使えますか?
近日公開予定です。リリース初期はエディター機能のみに対応し、ブラウザ版も引き続き利用できます。オフラインで作業でき、作品はアカウント経由で同期されるため、学校と自宅の端末間の移動もスムーズです。
Q. 初見視奏・新曲視奏とジェネレーターで作る初見課題は同じですか?
初見視奏・新曲視奏は「初めて見る楽譜をその場で演奏する力」を指す音楽用語で、初見課題ジェネレーターはそのための練習教材を調号・拍子を指定して自動作成する機能です。呼び方は違っても、鍛える力は同じ読譜力です。
まとめ
初見課題の自動作成、楽譜がなくても提出できる自由録音課題、演奏の自動採点(ベータ版)、楽譜インポートの精度向上——今回のFlat for Educationの新機能は、いずれも教員の皆様からのご要望を反映したものです。どれも授業初日の設定からすぐに授業や自主練習に取り入れていただけます。