ギターやベース、ウクレレを弾く人なら、頭の中にあるリフや曲を「どの弦の何フレットを押さえるか」という、実際に弾く形のまま書き残したいと思ったことがあるはずです。それがタブ譜の役割ですが、変則チューニングや奏法、リズムまで手で書こうとすると途端に面倒になります。この記事では、タブ譜とは何か、Flatでの書き方、そして実際に役立つ要素(チューニング、カポ、コードグリッド、奏法)を紹介します。

タブ譜とは何か
タブ譜(タブ、TAB)は、フレットのある弦楽器のための記譜法です。横線の1本1本が弦を表し、線の上の数字がどのフレットを押さえるかを示します。最も低い音の弦が譜面の一番下、最も高い音の弦が一番上に来るので、ギターを上から見下ろしたときの並びとそのまま対応します。
タブ譜の歴史はルネサンス期にさかのぼり、当時のリュート奏者が演奏を書き留めるために使っていました。今も残っているのは、ある具体的な問題を解決するからです。ギターでは同じ音をフレット上の複数の場所で出せますが、五線譜だけではどこで弾くべきかが分かりません。タブ譜ならそれが分かります。現在ではポップス、ロック、フォーク、カントリーのギター・ベース・ウクレレで標準的に使われています。
一方で、タブ譜だけではリズムが分かりにくいという弱点があります。現代のタブ譜はこれを、上に五線譜を併記することで補います。リズムは五線譜から、運指はタブ譜から読み取れるという仕組みです。
Flatでタブ譜を作成する
Flatでは、撥弦楽器を選ぶと初めからタブ譜と五線譜がセットで作成されます。2つの譜表は常に同期しており、どちらかに音符を入力すると、もう一方も自動で更新されます。
- 新しい楽譜を作成します。撥弦楽器(ギター、ベース、ウクレレ、バンジョー、マンドリンなど)を選ぶと、五線譜の下にタブ譜が自動で追加されます。五線譜だけで作成したい場合は、この段階でタブ譜をオフにできます。
- どちらの譜表からでも音符を入力できます。五線譜をクリックして音の高さで入力するか、タブ譜をクリックして弦とフレットで入力します。2つの譜表は同期して更新されます。
- 必要に応じてチューニングとカポを調整します。楽器設定から弦の本数(3〜14本)、チューニング、カポの位置を変更できます。入力済みのタブ譜は新しい設定に合わせて自動更新されます。
- 奏法を加えます。タブ譜用のツールバーから、ハンマリングオン、プリングオフ、スライド、チョーキング、パームミュートなどを入力できます。これらはタブ譜上に表示され、再生にも反映されます。
- 共有・エクスポートします。PDFやMusicXMLでエクスポートするか、リンクを共有して他の人が複製・編集できるようにします。
タブ譜ならではのポイントと注意点
基本を押さえたうえで、知っておくと役立つ点をいくつか挙げます。
- チューニングは書き始める前に設定します。ドロップD、DADGAD、オープンG、半音下げなど、チューニングが変わるとどのフレットでどの音が出るかが変わります。Flatではプリセットから選ぶことも、自分で設定することもでき、3〜14本のどの弦数でも使えます。
💡 チューニングとカポの設定。 - コード中心の曲ではコードグリッドを使います。コードグリッドは、運指を示す小さな指板の図を譜表の上に表示します。タブ譜の数字だけでは形が伝わりにくいリズムギターのパートで役立ちます。
💡 Flatのコードグリッド。 - リズムが重要なときは五線譜と併記します。タブ譜だけではどのフレットを弾くかは分かっても、音の長さが伝わりにくくなります。五線譜とタブ譜の2段構成はこれを補います。リズムが単純で書く必要がないときだけ、五線譜を非表示にしましょう。
- ベースは4弦、5弦ベースは5弦です。Flatは選んだ楽器から自動で判断します。カスタム楽器を作る場合は弦の本数を自分で設定します。7弦・8弦の多弦ギターや、4弦のウクレレも同じ仕組みです。
- カポは指板の位置と音の高さの両方に影響します。カポを設定すると、フレット番号をそのままにして音を移調するか、音をそのままにしてフレット番号をずらすかをFlatで選べます。演奏者がそのパートをどう捉えるかに合わせて選びましょう。
- ゼロから書く代わりにGuitar Proファイルを取り込めます。Flatでは.gp、.gpx、.gp5、.gp4、.gp3のファイルをブラウザで開けるので、既存のライブラリにデスクトップアプリのインストールは必要ありません。楽譜・タブ譜のインポート。
Flatで実際に試してみる
新しい楽譜を開いて楽器リストからギターを選ぶと、五線譜とタブ譜がセットで自動的に追加されます。タブ譜の一番下の線で「0」を入力すると、五線譜には低いミ(E)が表示されます。楽器設定でレギュラーチューニング、ドロップD、DADGADに切り替えると、同じ運指でも実際のギターと同じように違う音が鳴ります。
無料のFlatアカウントを作成して、最初のタブ譜を書いてみましょう。
Flatコミュニティでヒントを見つける
Flatのコミュニティには10万曲を超える公開楽譜があり、その多くがギター、ベース、ウクレレのタブ譜です。Flatの人気の楽譜を見れば、他の人がチョーキングやハーモニクス、フィンガーピッキングをどう書いているかが分かります。公開楽譜はどれでも複製して、自分のライブラリで編集できます。
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よくある質問
Flatでタブ譜を書くのに五線譜を読める必要はありますか?
いいえ。タブ譜上で弦をクリックしてフレット番号を入力すれば、直接書き込めます。五線譜は自動で更新され、不要であれば非表示にできます。
ドロップDやDADGADなどの変則チューニングのタブ譜も書けますか?
はい。楽器設定でプリセットを選ぶか、自分で設定できます。Flatは3〜14弦の範囲であらゆるチューニングに対応します。
チョーキングやハンマリングオンなどのギター奏法に対応していますか?
はい。タブ譜用ツールバーにハンマリングオン、プリングオフ、スライド、チョーキング、パームミュートなどがあります。タブ譜上に表示され、再生時にも反映されます。
Guitar ProファイルをFlatに取り込めますか?
はい。FlatはGuitar Proファイル(.gp、.gpx、.gp5、.gp4、.gp3)を取り込め、Guitar Proをインストールしなくてもブラウザで編集を続けられます。
タブ譜をPDFやMusicXMLでエクスポートできますか?
はい。どちらの形式にも対応しており、MIDIやオーディオも利用できます。印刷にはPDF、別の記譜ソフトへ渡すにはMusicXMLが適しています。