Googleドキュメントの楽譜版があったらいいのに」と思ったことはありませんか?そんな方に朗報です!Flat for Educationで新たな課題タイプ共同編集」の提供を開始します。この新たな機能は、音楽教室での協働作曲をより簡単に、より体系的に、そしてこれまで以上に魅力的にするように設計されています。

教員の皆さまが作曲やグループ演奏スキルを教える場合、あるいは、生徒達がリアルタイムで一緒に音楽を創作する場合でも、「共同編集」はクラスに新たなコラボレーションの可能性を提供します。

「共同編集」とは?

共同編集とは、Flat for Educationに新たに追加された課題タイプで、生徒をグループ分けして、Googleドキュメント上で共同制作をするような感覚で、楽譜の協働作成を可能とします。

各グループはリアルタイムで同じ楽譜上で作業を行い、作曲、リハーサル原稿、編曲を一緒に作り上げることができます。教員の皆さまは、セキュリティーが担保されたウェブ環境上で、それぞれの生徒の投稿を確認したり、フィードバックをしながら、創造的なプロセスを指導することができます。

主な特徴

・複数の生徒が同時に同じスコアを編集

・「割り当て」もしくは「ランダム」で生徒をグループ分け

・リアルタイムのコラボレーション、ファイル共有不要

・簡単な採点およびレビューツール搭載

共同編集の使用方法は?

まず初めに、新しい課題を作成し、課題タイプ「共同編集」を選択するだけです。そこから、生徒をグループに割り当てたり、進捗状況を確認したり、生徒が協働して楽譜を作成するプロセスをサポートすることができます。

  1. 課題タイプ「共同編集」を選択
Flat for Educationの課題タイプ「共同編集」を選択
  1. クラスの生徒をどのようにグループ分けしたいかを決定しましょう

 2.1 スキルレベル、楽器、パート等を基準にグループを手動で設定する。

 2.2 「ランダム化」機能を活用し、異なるレベルの生徒のコラボレーションを促す。

Flat for Education「共同編集」課題のグループ分け機能

3. 各グループが協働作曲する楽譜を受け取ります

Flat for Education「共同編集」課題のグループ課題の提出

4. グループ進捗を確認し、各生徒の活動詳細を確認。リアルタイムでフィードバックしましょう。

Flat for Education「共同編集」課題で生徒の進捗を確認

5. Flat for Education内蔵ツールを使用し、生徒の作品を評価しましょう。

Flat for Education「共同編集」課題のグループ評価

なぜ共同編集を使うべきか?音楽教師にとってのメリット

共同編集は、音楽の授業における協働学習の新たな可能性を見出します。更に、協働作曲のための素晴らしいツールであることだけにとどまりません。生徒たちはクラスメイトと一緒に、音楽理論の課題楽譜の分析、その他楽譜に直接書いたり編集したりする様々な課題に取り組むことができます。

共同編集を使えば、音楽教員の皆さまは次のことが実現できます:

・生徒がリアルタイムでアイデアを共有し、クリエイティブな決断をするプロセスを通して、活発な相互学習を促します。

・同じプロジェクト内で異なる楽器や声部のパート譜を作成することで、アンサンブル思考をサポートします。

・ファイルをコピーしたり、同じ楽譜の複数のバージョンを管理する必要がなくなるので、グループワークが簡素化されます。

ねらいに沿ったフィードバックをタイムリーに与えることで、生徒が創作の方向性を調整し、アイデアを洗練させることができます。

公平なコラボレーションの場を作り、各生徒がグループの作品に有意義に貢献できるようになります。

共同編集は、プロジェクト型学習から、リアルな音楽制作まで、幅広い指導目標をサポートするように設計されています。この課題タイプは、対面式、オンライン、またはハイブリッド型等、いかなるスタイルで指導する場合でも、この新たな課題タイプが共同的な音楽の授業の実現を支えます。


共同編集課題の中で生徒をグループ分けする方法

共同編集の課題を作成する際、音楽教員の皆さまは次のことができます:

グループを手動で割り当て:スキルレベル、声楽パート、楽器編成に基づいたグループ編成が可能です

グループをランダムに割り当て:クラス全体のコラボレーションを促進することが期待できます

・課題作成後にグループを簡単に調整

各グループに協働する楽譜が与えられ、すべての作業は自動的にFlat for Educationに保存され、作業過程も記録されます。


💡 共同編集の実践:音楽の授業での活用例

授業に共同編集を取り入れる方法をお探しですか?授業で共同編集を活用する5つのアイデアをご紹介します:

1. グループ作曲プロジェクト

小グループでオリジナル曲を協働作曲する課題です。各生徒は、メロディー、ハーモニー、リズムを書くなどの役割を担うことができます。この協働作業は、創造性とチームワークを促しながら、音楽理論の概念を強化するのに役立ちます。一般的な音楽クラス、アンサンブルクラスどちらにとっても協働作曲の入り口として理想的です。

2. 音楽理論と和声分析

共同編集を使用した、リアルタイムで生徒がグループメンバーと協働で取り組む音楽理論の課題です。生徒は協働楽譜上で直接、和音のラベル付け、音程の特定、カデンツの分析などをクラスメイトと一緒に行うことができます。これによって、抽象的な理論が、協働的でピア・サポートの良さを取り入れた学習体験に変わります。

3.スコア編集とエラー修正

意図的な間違いのある楽譜を準備し、生徒がグループで訂正箇所を発見する課題です。こうすることで、楽譜の書き方、リズムの読み方、音楽の細部への注意を強化することができます。

4.​​構成と構造の識別

各グループで短い楽曲の形式的な構造を分析する課題です。A-B-Aのようなセクションにラベルをつけたり、反復されている動機を発見する課題です。これは分析的思考を促し、音楽がどのように構成されているかを理解するのに役立ちます。

5. 音楽のストーリーテリングと創造的応答

一人の生徒が短いフレーズを書き始め、他の生徒が書き足していく、まるで「作曲リレー」の様なリアルタイム協働アクティビティをぜひお試しください。これは、楽しく、プレッシャーの少ない方法で、音楽の創造性を促し、チームメイト同士の意見交換が新しいアイデアを発火させます。

共同編集をお試しいただく準備はできましたか?

共同編集は、Flat for Educationの独立した新たな課題タイプとしてご利用いただけるようになりました。グループ作曲の授業でも、楽譜作成課題について新しいアプローチを試したい場合でも、生徒が音楽的かつ有意義に協働できる設計となっています。